久我美術研究所は、小さな教室です。ワンフロアですし、そんなに広くもありません。6,7人くらいのレッスンがぴったりします。だから、生徒さん一人一人にあわせて、丁寧にアドバイスができるのです。十人十色、持っているセンスや考え方はその人で違います。当然、教える内容も個人個人にあわせて違ってくるのです。
美大受験生から、時々こんな質問を受けます。「私は美術やデザインの才能があるでしょうか」と。私は「それは誰にも分かりません」と答えます。その人の中にどんな才能が眠っているのかは、本当のところ、誰にも分かりません。「未見の自分」を自分自身で発掘しましょう。
年配の一般の方から、よく受ける質問があります。「絵は全然描いたことがない。今から始めて描けるのだろうか」、こういうものです。もちろん大丈夫です。
「絵は人なり」という言葉があります。絵は技術よりも、その人の個性とか人格が大切です。例えば年配になるまで絵を描いたことがない人でも、その人のそれまでの人生経験を素にして、いい絵を描くことができるようになるのは間違いありません。